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第六章 

何故、写真を撮るの?



またまた、前回からの続きね。

なんで、こんな事しているかというと、
自慢じゃないけど、ボクは人にモノを教えることがとてもへたくそなんです。
大量にお酒が入って、午前2時頃を回ったあたりから、やっと本題を語りはじめる。
で、元ウチにいたスタッフの一部に教えることが中途半端になっている娘達がいるので、このブログを通じて伝えたいことだけ伝えようというのも兼ねております。
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ひとまとめに説明しようと思ったけど、
その前にボク自身の事を語った方が手っ取り早いかなあと思いました。

もう25年以上前の話。
ぼくは高校を卒業してからグラフィックデザインの専門学校に行ってました。
美大を目指すほどの根性がなかったからです。専門学校は無条件で入れるからね。
絵を描きたかったのです。

それまで自分のセンスや、絵のうまさにそれなりに自信を持っていたけど、
入ってからホントまわりのみんなが上手くてセンスも敏感で・・・正直なところ、その中での評価は「下の中」のあたりでした。

社会に出てから今度は、自分がなかなか人とコミュニケーションを取ることが上手じゃないこと、一般的な社会常識が欠如していること、甘えている人間であること、それを痛感しました。
転職とひきこもりの繰り返し・・・今で言うとニートみたい。
何軒勤めたかなあ・・・数え切れない。
そして最終的にもう勤めることを諦めてプー太郎でした。

自分の二十代は正直暗かったねぇ・・・自己嫌悪の日々、今でこそ自分探しの日々だったと思えるけど、当時は翌日自殺しても不思議じゃないくらい暗かった。(笑)

そんな中で写真だけは撮ってました。
全部独学でした。単純に「好き」だったんだろうけど、

なんで写真が撮りたかったんだろう?

ひきこもり時代の写真・・・夜な夜な出掛けては、お月さんばかり撮っていた…。どこからでも同じように見えるお月さんが、とても優しそうに見えたの。今見るとかなり病的だなあ…まあ実際病気みたいな感じだったし。



何故、写真を撮るの?

ひもといてゆくと、写真が撮りたかったわけじゃないことに気付いてきます。
写真以外でも絵でも音楽でも何でも良かった。でも写真しかできなかったからね。
自分はコミュケーション能力に乏しかったから、人に接すると自分の殻に閉じこもって、上手く自分を表現できなかった・・・無理して急に陽気なったり、反動で落ち込んで引きこもったり・・・。何やっても自分じゃなくてまた落ち込んで・・・(さすがに今じゃだいぶ直っているんだけどね)
唯一自分を表現できるのが、写真だけだったの。
撮ることが目的じゃなくて、撮った写真で自分を伝えたかった。
そう自分にとって写真は伝えることだったのです。

伝えるって、どういうことだろうね。
伝えるものがなければ伝えれないんだよね。
自分の中に伝えたいものがなければ伝えようがない。
だから自分を知ることが一番大切なんだ。

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ここでやっと
これまでしてきた話のとりまとめね。
いろいろ細かい話をしてきたけど、こういうことなの・・・
 

写真を撮ろうとするとき。
こういうことが頭の中で超高速処理されてシャッターを切っているわけです。


撮影には三つの要素があるの。
ネタと決断と技術

ネタは、映像ストックのこと。このことは「第二章」で書いてみました。
決断は、考えデブで迷うのでなくて、本当の自分の気持ちで決断すること。これは「第四章」で書いてみました。
技術は、練習して撮れる確信を得ること、これは「第5章」で書いてみました。

この中で何が一番大切かって、やはりそれは「自分の気持ち」を知ること。

ネタと技術だけあっても、伝えるものがなかったら、無だからね。
自分の気持ちを感じて、自分の世界を知ること。
何を伝えたいかを自分で知ることなんだよね。

ボクの文章が上手くないから、ちゃんと分かってもらえるか心配ですが、
ボクがライターだとしたら、
ネタもあって、伝えたい気持ちもあって、
足りないものは文章にする技術=文章力だと、
この図を見てもらえば分かると思います。


ここまでまったくウエディングフォトの話をしていないんだけど
ウエディングフォトをはじめたいと思っている人に
最低限「どうやって写真が生み出されるのか?」と言うことを知っておいて欲しかったの。
ウエディングフォトから写真に入ってくる人が多くなってきたからね。
先輩に聞けば、「楽しく撮れば良いんだよ」と言われるけど、それもひとつの正解だけど
それがどういう事なのか、理解できなくて???になってしまうから。

上手く撮ろうとか、先のこと考える前に、あなたにはまず土台堅めが必要なの。
自分に何が足りなかったのか、どうしたらそれを補えるのか、
いままで、その方法を書いてみたつもりです。
ネタと決断はスクラップブックで。
技術は練習で。
やるやらないは本人の自由だけど、そういうスタッフは見放しちゃいます。


書き疲れて話しまとめちゃったけど、(これまた頻繁に修正が入ると思います。)
でも、まだまだつづくんだよ。

何を伝えたいの? 誰に伝えたいの?

伝えたいことは、ぐち? なげき? なやみ?
いやいやそんなの伝えるの大嫌いだった!
(ひきこもりの頃はさ、確かに暗かったけど、愚痴を言うんじゃなくて、夢を語りたかったね)

伝えたいこと、
そんなこと自分の中では、ちゃんとわかってたんだと思う。
昔から、この胸の奥のほうに、いつもじっとしてあることはわかっていたんだよね。
気付いたのはだいぶ後だったけど・・・

専門学校の頃、
ボクの描いた絵は技術的センス的な評価は低かったけど、
自分の中では自分の絵は一番なんだよね♪
(これがヒント。この先は次回のお話しね。)


つづく

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