写真を撮る人 三澤武彦


第五章 

練習すると何が変わるのか?



前回からのつづきです。
そして、もうひとつ自分の判断を鈍らせるモノに・・・
 



不安と緊張というのがあります。
初心者の方などは、特に陥りやすいし、
ボクもこの仕事を十数年やっていて、正直いまだに緊張します。

新人さんの話を聞いていると、不安と緊張の中には、大雑把に二つの要素があります。
ひとつは

イメージしたとおりに、写真に再現できない。
これは単純に技術論ね。
絵にたとえるなら、こういう線を描きたいけど、思い通りに筆が動かない・・・それが不安に繋がる。

もうひとつは、
緊張して、実力が出せない・・・。
裏を返せば、緊張しなければ実力を出せるわけね。
緊張すること自体、考えデブになっていることが多いけどね。


これらの解決方法は結構簡単ね。勉強と練習だけ。
具体的には
ボクの場合は、ひたすら練習としてモノを撮ることをすすめています。
 


キャプテン/ちばあきお   ちばてつや氏の実の弟
一人の天才も登場しない、試合よりも練習してる描写の方が多いなど、ボクが好きな野球マンガの秀作

モノなら対人恐怖症の自分でも大丈夫だし、時間はドンだけかけてもいいから、画面の中にバランス良く、あるいは感じるように、あるいはカッコよく、モノを撮ることを新人さんにやらせました。(ちゃんと続けるかとかは、もう個人のやる気の問題ね)
技術が足りないと思ってるのだったら、どう撮ったらどうなるか、レンズのこと、絞りのこと、構図のことetc いろいろ実験して考えてもらいながらね。

この中で、何を感じて欲しいかというと
「私は、時間がたっぷりあって、緊張しなければ、ちゃんと良い写真が撮れる!」
そのことを自分自身にすり込んでいってほしいんです。何度も何度も繰り返し。毎日。
まあ、素振りみたいなもんかなあ・・・

 



「私は、時間がたっぷりあって、緊張しなければ、ちゃんと良い写真が撮れる!」
それがやがて
「私は、緊張しなければ、ちゃんと良い写真が撮れる!」
に進化してきて、さらに
「私は、少しの緊張の中でも、ちゃんと良い写真が撮れる!」
になってゆきます。

今のボクは、このあたりで、緊張の克服方法は自分が教えて欲しいくらい。
あとは実際の撮影の場で、必要以上に自分が緊張しない努力をしているわけだけど、
(多少の緊張は集中力を高めるという緊張プラス思考ももっているし、まあ楽しむことね)
そのアプローチは、本題から離れていくので、また別項目で紹介するね。

今回の要点は

「私は、緊張しなければ、ちゃんと良い写真が撮れる!」
そう確信するために、素振りの撮影を繰り返ししなさいということね。


つづく

ここまでで、やっとお話しをする材料が出そろった形で、
次回はおさらいを含めてひとまとめに説明するね。

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